N - New york
10年ほど前、まだニューヨークが危険な街だと言われていた頃のこと。本当に怖かった。
友人エーコとNYに住むユーミちゃんを訪ねた。初日にフリーマーケットに行ったら、お上りさんの私達でなくニューヨーカーのユーミちゃんの財布がすられた。その晩、彼女の家にスリから電話がかかり財布を返して欲しかったら、どこそこまで来いと言われたそうだ。
もちろんスリは無視してカードは全部止めた。でも電話番号知られているって怖い。警察に相談すると事件が起こってからじゃないと対処できないとけんもほろろ。そんなー・・
その後日、3人でタクシーに乗っていると、信号で停まったタクシーの窓を黒人の若い男がナイフでコンコンと叩き「$10だせ」と言っている。一番窓際に座ったエーコが「お金出せって言ってるよ」ユーミちゃん「いいから無視して」青になりタクシーは発進。そりゃわざわざ窓開けて「はい」なんてお金払わないよ。
その後日、ちょっとやばそうな街ブルックリンに住むユーミちゃんの友達のアパートを訪ねた。まだ携帯のない時代。アパートの入口に着いたものの「何号室かわからないので電話で聞いてくるからここで待ってて」ユーミちゃんが電話を探しに。エーコとふたりアパートの通路で待つ。なんだかこわいな〜・・ユーミちゃん早く帰ってきてー・・心の中でつぶやく。するとそこにアパート住民の若い白人男が部屋から出てきた。手にはナイフを持っている!!!ひゃ〜〜〜〜〜・・・どどどうしよう・・・凍りつくふたり。男は私達の前に立ったと思ったら、コンコンコン、横のドアをノックして「ねえバター貸してくれない?・・・サンキュー!」フフフ〜ン♪鼻歌混じりに私達を一瞥しながら戻って行った。
「こ、こわかった〜〜〜〜!!!絶対絶命って思ったよ。バターナイフ持って出てこないでよ〜」その翌年、市長がジュリアーニさんに代わってからニューヨークは安全な街へと転換したそうです。

next "N">>

 

 

 


エンパイヤーステートビル
好きなんです。